アスリートにも注目されているアミノ酸「シトルリン」の驚くべき効果とは?

最近何となく疲れやすくなってしまった、男性としての自信が今ひとつ持てなくなってしまって彼女や奥さんと何となくギクシャクしてしまっている……そのお悩みなんとかしたいですよね。
こうした悩みを解消するものとして「シトルリン」の疲労回復効果や天然のバイアグラとしての効果が注目されています。
近年、「シトルリン」はスポーツを行なう際の持久力やパフォーマンス向上のサポート役としてアスリートからも注目されていますので、その効果のほどが気になっている方も多いのではないでしょうか?
そこで、「シトルリン」にはどんな特徴があるのかご紹介します!
目次
シトルリンの発見者は日本人!
元気の源とも言われている「シトルリン」ですが、その期待されている効果は、疲労回復や男性としての自信回復だけではありません。他にもアンチエイジング、冷え性の改善、むくみの改善、美肌効果、集中力アップなど実に多岐にわたっています。
これだけ多くの効果を期待されている「シトルリン」ですが、誰によって発見されたかご存知ですか?
1930年に日本において日本人の研究者がスイカの成分を調べていたときに「シトルリン」は発見されました。
「シトルリン」という名前の由来は、スイカの学名である「Citrullus vulgaris(シトルラス ブルガリス)」から来ています。
欧米では発見後間もない1930年代から医薬品や健康食品として既に広く利用されていました。けれども、日本で「シトルリン」が健康食品として認められ広く一般に販売されるようになったのは、発見から80年近く経った2007年からになります。欧米に比べて随分と出遅れてしまう形になりました。日本人が日本で発見したものであるにも関わらず……です。
「シトルリン」は、スイカ以外にもメロン、冬瓜、キュウリ、ゴーヤなどのウリ科の食品に比較的多く含まれています。ウリ科の食品の多くは、夏野菜や夏の果物になりますので、夏の暑さと強い日差しの下で育つものであるという条件が、「シトルリン」を生成するために何か関係しているのかどうかはわかりませんが、面白い特徴と言えるかもしれません。
「シトルリン」が最も多く含まれているのは、スイカの原種であるカラハリ砂漠の野生スイカになります。この砂漠の野生スイカは、とても特殊なスイカになります。このスイカの特殊性についてもう少し詳しく見てみることにしましょう。
一般の植物は水が無い環境の下で強烈な太陽の光を浴び続けてしまうと、有毒な活性酸素を大量に発生してしまい、最後にはその植物自身が発生した活性酸素の毒に負けて枯れ果ててしまいます。
けれども、この砂漠の野生スイカは、果実の部分ではなく葉の部分に大量の「シトルリン」が蓄えられています。砂漠の過酷な環境の中で生き抜くためには、自分自身を攻撃してしまう活性酸素に対する高い処理能力や水分を蓄える能力は欠かすことが出来ないと言われています。「シトルリン」はこうした能力を発揮するための大きな役割を果たしていると考えられています。
カラハリ砂漠に住む人たちは、この野生のスイカのことを「砂漠の水がめ」と呼んでいます。その呼び名の通り、果実に沢山の水分が蓄えられていて、カラハリ砂漠に生活する人々だけでなく動物達にも多くの恩恵を与えています。
ちなみに、このカラハリ砂漠の野生スイカは、私たちが普段口にしているスイカとは見た目も味もかなり異なったもののようです。私たちが知っているスイカは、大きくて果肉が赤いものが大半です。味も甘くて美味しいですよね。
けれども、カラハリ砂漠の野生スイカは、大きさはかなり小ぶりで果肉も赤くない上に、甘味もないスイカだそうです。まさに「砂漠の水がめ」という呼び名がピッタリな果実のようです。
また、カラハリ砂漠という厳しい自然環境の下でたくましく生活している人々や動物達の生命を支える源として役立ち続けていることからも、「シトルリン」に対する研究が現在も続けられています。
シトルリンがスーパーアミノ酸と呼ばれているのは何故?
「シトルリン」はアミノ酸の一種ではありますが、一般的なアミノ酸ではなく「スーパーアミノ酸」と呼ばれています。どうしてそう呼ばれているのか気になりませんか?
「シトルリン」のどのような特徴が「スーパー」、つまり何が他のアミノ酸と違って特別なのか探ってみることにしましょう。
ご存知の方も多いとは思いますが、「シトルリン」は元々体内にあるアミノ酸のひとつなのですが、他のアミノ酸は、アミノ酸同士が繋がることによってたんぱく質という形になって、体内の内臓や筋肉を構成しています。
けれども「シトルリン」は、つながりを持ったたんぱく質という形状を構成することはありません。遊離アミノ酸という形態をとって、細胞や血管の中を自由に巡っています。そのため必要な時に、すぐに稼働することが出来るという柔軟性を備えたアミノ酸と言われています。この形態の違いも他のアミノ酸とは一線を画した存在であると言えるでしょう。
「シトルリン」のこうした形態の特異性や稼働性の高さは、とても素晴らしいものですが、「シトルリン」がスーパーアミノ酸と呼ばれている最大の特徴は他にあります。
「シトルリン」を取り入れることで、体内でアルギニンに変化して「一酸化窒素(NO)」を産生するようになります。この一酸化窒素を産生する役割こそが、「シトルリン」がスーパーアミノ酸と呼ばれている最大の理由になります。
一酸化窒素と聞くと、光化学スモッグや酸性雨と言った窒素化合物のマイナスのイメージを抱いてしまう方がいらっしゃるかも知れません。けれども、体内で発生する一酸化窒素は、こうした窒素化合物とは異なり、大切な役割を果たしています。
実は、体内で一酸化窒素が産生されなければ、心臓と血管の健康を保つことが難しくなってしまうことになってしまいます。一酸化窒素は、主に、血管の内壁を覆う組織である「血管の内皮」で発生します。「シトルリン」を摂取することによって、血管の内皮で一酸化窒素が生成されて、更にその外側に広がって行き、それによって血管が拡張されます。血管が拡張されたことによって、血液の中にある酸素・水分・栄養分を全身にスムーズに送り届けることが可能になります。それと同時に老廃物もスムーズに排出されるようになります。
つまり、一酸化窒素を産生することの重要な鍵となる「シトルリン」は、心臓や血管の健全な機能を維持するだけでなく、身体全体の機能を健全に維持するための重大な役割を担っているアミノ酸ということになります。こうした点が「シトルリン」が他のアミノ酸とは違う特別なアミノ酸、「スーパーアミノ酸」と呼ばれている所以と言えるでしょう。
一酸化窒素(NO)の働き
「シトルリン」が注目されている最大の理由である一酸化窒素(NO)の産生ですが、一酸化窒素が産生されることがどうしてそんなに重要なことなのでしょうか?
一酸化窒素の体内での働きについてもう少し探ってみることにしましょう。
一酸化窒素の体内での働きとして最も注目されているのは、先にお話しした通り血管の拡張作用になります。まずは、この血管の拡張作用の仕組みについてもう少し詳しく見てみることにしましょう。
血管の内側の中心部には血管内皮細胞という細胞があります。「シトルリン」から産生された一酸化窒素が最初に拡張を始めるのがこの血管内皮細胞でしたね。この血管内皮細胞の外側に血管平滑筋細胞という細胞があります。一酸化窒素による血管の拡張作用は血管内皮細胞から始まって、次に血管平滑筋細胞に一酸化窒素がおよびます。そのとき、cGMPと呼ばれる物質が増加します。cGMPとは、環状グアノシン一リン酸と呼ばれているもので、cGMPの主な働きは、イオンチャネルの伝導性、グリコーゲン分解、細胞のアポトーシスなどの調整があります。これらの働き以外に、平滑筋の弛緩にも関わる作用があるため、血管でcGMPが増えることによって血管の平滑筋が弛緩し、その結果として血管が拡張して血流が増えることになります。
因みに一酸化窒素が血管を拡張して血流を増やすことに注目して、心臓病の治療薬に応用されています。心臓病の治療薬としてニトログリセリン、亜硝酸アミル、一硝酸イソソルビド(5-ISMN、アイトロール)などの亜硝酸誘導体が使われています。その理由は、これらの化合物を摂取すると体内で一酸化窒素に変化し、心臓の冠動脈を拡張させる働きをするため、その結果として冠動脈の血流量が増えるからです。
他にも、一酸化窒素を気管内に吸入させることで、肺動脈の血管平滑筋を弛緩させて肺高血圧を改善させたり、日本においては保険適用外になってしまいますが、原発性肺高血圧症の治療などにも利用されたりしています。
一酸化窒素は身体の健康を守るために、血管拡張作用以外の機能も行なっています。細菌やウイルスを攻撃したり、神経伝達物質としての役割も担ったりしています。
プレワークアウトとしてアスリートからも注目されている「シトルリン」
ところで、従来のウォームアップとは違った方法で運動能力や持久力のアップにアプローチする方法として提唱されている「プレワークアウト」をご存知でしょうか?
プレワークアウトは、筋力トレーニングや運動全般を行なう前の行為のことを指します。そう言われても、なんだかあまりピンと来ない…そう思っている方もいるかもしれません。
もっと分かりやすくするために、より具体的にどういうことを指すのかご説明しましょう。運動を行なう上で欠かすことの出来ないものは何だと思いますか?
あなた自身が運動を行なっているときに、ベストな状態を長くキープすることが出来たり、もっと思うように身体能力がアップしたりすれば良いのにと思ったことはありませんか?
つまり、「持久力」と「パフォーマンス力」、どちらも運動を行なう上で欠くことの出来ないものになります。これら二つのマストアイテムである「持久力」と「パフォーマンス力」の向上を目指して、サプリメントやスポーツドリンクなどを積極的に摂取することを「プレワークアウト」と呼んでいます。
アスリートにとって、常に自分の力をベストな状態で発揮することが出来るかどうかは自らの選手生命にかかわることになります。そして、アメリカでは既に10年以上前からプレワークアウト用のサプリメントやスポーツドリンクとして「シトルリン」が取り入れられています。
アスリートからも注目されて、既に取り入れられている「シトルリン」ですので、体力や持久力アップ効果としては抜群のものがありそうです。
また、血管が拡張されて血流量が増えることで、脳へのプラスの影響が起こりやる気や集中力がアップすると言われています。アスリートにとって、こうしたプラス思考や集中力は欠くことの出来ない要素と言えますので、心身両面でのサポートが「シトルリン」をプレワークアウトとして取り入れることで行なわれていると言えるでしょう。
血流量が改善されることで疲労も男性としての自信も回復!
血管が拡張されて血流量が改善されることによって、疲労の回復力も早くなると言われています。そのため、寝たのに疲れがなかなか取れない……そんな毎日から解放されて元気よく一日を過ごすことが出来るようになることでしょう。
また、男性としての自信の回復にも血管が拡張されて血流量が改善されることは繋がって来ます。EDの原因としては、心因性EDと呼ばれている心理的ストレスや不安などもありますが、生活習慣が原因となって起こってしまうものもあります。
生活習慣が原因となっているケースでは、糖尿病、高脂血症、高血圧症、喫煙などによって動脈硬化が引き起こされてしまい、その結果として十分な血液が流れなくなってしまったためにEDの症状が現れてしまうことになります。
つまり、生活習慣が原因となっている場合は、「シトルリン」を摂取することで、悩みが解決される可能性がとても高くかなり有効な方法と言えるでしょう。
心理的ストレスや不安による場合も、「シトルリン」は試してみる価値があると言えるでしょう。
「シトルリン」を摂取することで身体全体の血流が改善され脳に十分な血液や酸素が行きわたるようになることで、集中力ややる気がアップすると言われているのは先にお伝えした通りです。
集中力ややる気がアップすれば、仕事などもこれまで以上に上手く行くようになりそうですよね。そうした成功が積み重なって行くことで、心理的なストレスや不安も徐々に解消されて、男性としての自信も自然に取り戻せるのではないでしょうか?
スーパーアミノ酸「シトルリン」の特徴について見て来ましたが、血管を拡張し血流量が増えることで、あなたが直面している悩みの解決につながることをお分かり頂けたのではないかと思います。
もちろん、動脈硬化を予防したり改善したりすることで、健康の促進や将来の病気を未然に防ぐことにもつながります。そのため男女問わず「シトルリン」に注目が集まっています。
また、「シトルリン」は1930年に発見されてから80年近く使用され続けているものですし、その上、元々体内に存在しているものです。そのため安全性も高い健康食品ですので、気になる方は、是非、一度試してみてはいかがでしょうか?