肝臓で働くオルニチン!アルコールに良いとされる仕組みと摂取のコツをご紹介

その他のアミノ酸

シジミなどに多く含まれているオルニチン。肝臓に働きかけてくれるため、アルコールを飲んだときに嬉しい効果を実感できる!なんて話を耳にした経験はありませんか?

とはいえ具体的にオルニチンがどのようなもので、またなぜアルコール対策や肝臓に良いとされているのか知っている方は少ないのかもしれません。

オルニチンのパワーを最大限に引き出すためには、まずオルニチンについて正しい知識を身につける必要があります。オルニチンの特徴と共に、その効果や、二日酔いに効くとされるメカニズムについてわかりやすく解説していきます。お酒を飲む機会が多い方、辛い二日酔いをなんとかしたい!と思っている方はぜひ参考にしてみてください。

オルニチンは遊離アミノ酸の一つ

オルニチンは、人間の体内で重要な役割を担っているアミノ酸の一種です。アミノ酸と聞くと「たんぱく質を構成する元となるもの」といったイメージを抱く方も多いかもしれません。

オルニチンはたんぱく質を構成するアミノ酸には含まれておらず、血中遊離アミノ酸と呼ばれています。体内で単独で存在できるオルニチンは、経口摂取されると腸から体内へと吸収されます。その後血液の流れの中で全身をぐるぐると循環していくのです。

オルニチンの研究が進み、その実態が明らかになるにつれて、主に肝臓内で重要な役割を果たしていることがわかってきています。

肝臓といえば、アルコールとのかかわりが深い臓器としても知られています。このため、オルニチンはアルコールとセットで摂取すると良いと言われています。

肝臓の働きとオルニチンの作用方法

では具体的に、オルニチンはどのような作用で肝臓・アルコールと関わっているのでしょうか。これを知るためには、まずアルコールを摂取した際の肝臓の働きについて知る必要があります。

人がお酒を飲むと、そのアルコールは胃や腸から体内へと吸収されます。そして血液の中を通って、アルコールは肝臓へと運ばれていきます。

まず肝臓内で行われるのは、アルコールを分解し、アセトアルデヒドという物質へと変換する作業です。実はこのアセトアルデヒドは、人体にとって有毒なもの。さまざまな悪影響をもたらしてしまいます。

  • 顔が赤くなる
  • 頭が痛くなる
  • 動悸がする
  • 吐き気がする

お酒を飲み過ぎたときに、こうしたトラブルに見舞われる方は多いことでしょう。単純に「アルコールの影響」と考えがちですが、厳密にいえば、アルコールが分解されて生まれたアセトアルデヒドがもたらしている作用だと言えます。

さて、アセトアルデヒドによる人体への悪影響ですが、ずっと継続するわけではありません。ほとんどの場合、時間の経過と共に、症状が楽になっていくはずです。

これは肝臓内でさらなる働きかけが行われているからです。有毒なアセトアルデヒドに対して、代謝酵素であるALDH2が作用し、人体にとって無害な酢酸へと変化させます。

アルコールが酢酸にまで分解されれば、もう安心です。酢酸は血液中を巡るうちに水と炭酸ガスへと分解され、自然に体外へと排出されていくでしょう。いわゆる「お酒が抜けた」という状態に至るわけですね。

オルニチンは、このアセトアルデヒドの分解を、間接的にサポートしてくれるアミノ酸です。具体的には、以下の二つの作用によって、アルコール分解を助けてくれます。

  • 肝機能の活性化
  • アラニンの活性化

オルニチンには、肝機能を高める効果があるとされています。オルニチンを摂取することで肝機能が高まれば、アルコールの分解速度もアップさせられることでしょう。

またもう一つ、アラニンというのはオルニチンと同じくアミノ酸の一種です。アラニンには、アルコール代謝を改善する作用があると言われています。オルニチンは、アラニンの働きを活性化させるために必要なもの。オルニチンを摂取することでアラニンの働きが活発になれば、短い時間の中で、より多くのアセトアルデヒドを分解できるようになるでしょう。

オルニチンを摂取することで、肝臓内のアルコール代謝に関わるサイクルが円滑になります。アルコールから酢酸へと変化するまでの時間を短くし、アセトアルデヒドによる悪影響を最小限に留めることで、悪酔いや二日酔いなどのトラブルを予防できるという仕組みになっています。

お酒を飲んだ後の不調に悩まされている方にとっては、オルニチンは非常に嬉しい働きをしてくれるでしょう。

もともとお酒が弱い人はオルニチン摂取で強くなる?

アルコール類に対する免疫は、人によって大きく異なっています。ある人は「どれだけ飲んでも酔っぱらわない」のですが、またある人は「一口飲んだだけでも、すぐに真っ赤になってしまう」なんてこともありますよね。

今はほとんど飲めないけれど……もっとお酒に強くなりたい!と思ったときに、オルニチンはそのサポートをしてくれるのかどうか、気になるところです。しかし残念ながら、オルニチンも万能ではありません。飲酒に関わる全ての問題を解決してくれるわけではないのです。

「お酒に強い」「お酒に弱い」というのは、自身の体質によって決定されます。この体質は、実は遺伝によって決定されるケースがほとんどなのです。より具体的にいうと、「お酒に強い」「弱い」という特性は、アセトアルデヒドを分解する酵素・ALDH2がどのような特徴を持っているのかによって決まります。

ALDH2には主に3つの種類があり、以下のように分類されます。

  • 活性型
  • 不活性型
  • 失活型

ALDH2が活性型に当てはまる人は、アルコールを代謝して無害なものへと変化させる仕組みが、問題なく働いています。自身の適量を超えて飲めば、もちろん悪影響を受けることはありますが、「アルコールが分解できずに困る」ということはないでしょう。「お酒に強い」と言われる方は、こちらのタイプに当てはまります。

一方でALDH2が不活性型に当てはまるのは、いわゆる「お酒に弱い」と言われる方々です。全く飲めないわけではありませんが、ALDH2がうまく働ないため、分解できる量やスピードに制限が生まれます。このため、すぐに顔が赤くなってしまったり、気分が悪くなってしまったりします。

最後の失活型は、ALDH2が働かないタイプを示しています。アセトアルデヒドを無毒なものへと変換する術を持たないため、当然ながら「お酒が飲めない」ということになってしまうのです。

実は日本人の約半数は、不活性型や失活型に当てはまると言われています。いくらオルニチンが肝臓に作用する成分といっても、もともとの体質である「ALDH2のタイプ」を変えることはできないのですね。オルニチンを摂取したからといって、失活型の人がお酒を飲めるようになるわけではないので、注意してください。

しかし、お酒に弱い人やそれなりに飲める人が「飲酒中や飲酒後の気になる症状を軽減する」という目的で摂取するのであれば、オルニチンは強力なサポートをしてくれる可能性があります。

例えば「すぐに顔が赤くなってしまう」というお悩みは、オルニチンでアセトアルデヒドの分解スピードを高めることで、改善できる可能性があります。

また「すぐに二日酔いに悩まされる」という場合も、やはりオルニチンが不快な症状を軽減してくれることでしょう。

オルニチンを摂取したからといって、体質そのものを変えることはできませんが、肝臓の働きやアルコール分解スピードをアップさせることで、お酒と上手に関わるためのサポートをしてくれます。

こうした特徴を頭に入れて、ぜひ飲酒とオルニチンをセットで検討してみてください。

オルニチンでアルコール対策!摂取タイミングと量について

さて、飲酒後の不快な症状や二日酔いを軽減する目的でオルニチンを摂取する場合、どのようなタイミングでどれぐらい摂取するのが効果的なのでしょうか。

オルニチンは、肝臓内でアルコールの分解が始まる時間に合わせて摂取するのがオススメです。このため1~2時間程度の短い飲酒で切り上げるのであれば、飲酒後にそのままオルニチンを摂取すると良いでしょう。体内に吸収されたオルニチンが、そのまま肝臓内でのアルコール分解をサポートしてくれます。

一方で、飲酒時間が2時間を超えるような場合には、まだ飲酒中ではあっても、肝臓内でアルコールの分解がスタートしてしまいます。飲酒後にオルニチンを摂取しても、効果は落ちてしまうでしょう。

このため、長時間の飲酒が予定されている場合には、お酒を飲み始める30分ほど前にオルニチンを摂取しておくのがオススメです。肝臓の働きに合わせて、オルニチンを効率よく補給することができます。

またオルニチンは、普段から摂取しておくことで、肝臓の機能を助けてくれることがわかっています。「沈黙の臓器」と呼ばれ、知らない内にトラブルを抱え込みやすい肝臓だからこそ、日常的にオルニチンを摂取しておくのも良いでしょう。シジミの味噌汁などを、朝食に取り入れるのもオススメの方法です。

ここで気になるのが、「アルコールによる悪影響を軽減するためには、どのぐらいのオルニチンを摂取すれば良いのか」という点ですが、オルニチンの一日当たりの必要量というのは、明確に定められていません。

オルニチンが足りないから、過剰に摂取しているからといって、大きな問題は起きにくいと言われています。もともとオルニチンは、体内で生成されるアミノ酸の一種。体内に存在するのが自然なものだからこそ、重篤な問題にはつながりにくいというわけですね。

  • 今日は飲み会でアルコールを摂取するから
  • 最近、飲酒続きで肝臓が疲れているから

普段の食生活の中で、オルニチンが過度に不足することも、反対に過剰供給の状態になるようなことも、まずありません。このような自分なりの理由で、オルニチン摂取量を調整してみるのも良いでしょう。

オルニチンが多く含まれる食材とオススメの摂取法

オルニチンが多く含まれている食材として、もっとも有名なのが「シジミ」です。シジミを使った料理を毎日摂取すると良い!なんて話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

確かにシジミには、オルニチンが多く含まれています。しかし飲酒前、もしくは飲酒中にシジミの味噌汁を飲むという方は、決して多くはないはずです。

その他の食材でオルニチンを多く含んでいるのは、以下のような食材です。

  • チーズ
  • ぶなしめじ
  • えのき
  • ひらめ
  • まぐろ

チーズやきのこ類は、お酒のおつまみとしても非常においしくいただけます。チーズはそのままでも、そのほかの食材と組み合わせても食べやすい食材。ぜひお酒の席には用意しておいてください。

きのこ類は、ヘルシーなところも魅力的です。お酒を飲んでいる最中は、つい食べ過ぎて太ってしまう!なんて方も多いのではないでしょうか。しめじやえのきを上手に取り入れ、良質なたんぱく質と共に摂取してみてください。低カロリーに抑えながらも、アルコールの分解をサポートできるおいしいおつまみになってくれるはずです。

またまぐろのお刺身なども、おつまみとしては定番の品です。年代問わず愛される逸品ですから、摂取しやすいという特徴があります。オルニチンパワーを実感するために、ぜひ積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

とはいえ、これらの食材を積極的に利用しても、摂取できるオルニチンの量はごく限られています。ここぞというときには、オルニチンサプリメントを上手に活用するのもオススメです。

オルニチンサプリメントを使用するときには、ウコンと組み合わせることで、相乗効果が期待できると言われています。飲酒後の次の朝の倦怠感を軽減してくれることでしょう。ウコンは飲酒の前に飲むのが効果的だとされています。ぜひオルニチンと共に意識してみてくださいね。

まとめ

アミノ酸の一種であるオルニチンは、主に肝臓内で重要な役割を果たしています。肝臓といえばアルコール分解に関わる臓器としても知られていて、オルニチンがそのサポートをしてくれることもわかってきています。

飲酒中や飲酒後には、「赤ら顔」や「吐き気」、「二日酔い」などのトラブルを抱える方は決して少なくありません。お酒を飲むたびに「この辛い症状さえなければ、もっと楽しくお酒が飲めるのに……」なんて思うこともありますよね。

オルニチンは、肝臓内で作用することで、アルコールを分解する機能を高めてくれます。これによって、アルコールによる悪影響を最小限に留めることもできるでしょう。オルニチンを豊富に含む食材をおつまみとして一緒に楽しんだり、時間がないときには、より手軽に「サプリメント」という形で摂取したりするのもオススメです。

とはいえオルニチンは、肝臓が抱える問題や飲酒に関する不快な症状を、全て完璧に除去してくれるわけではありません。あくまでもオルニチンは、自身の肝臓機能をサポートしてくれるもの。オルニチンだけに頼らず、自身とお酒との付き合い方を、しっかりと見極める必要もあるでしょう。

お酒が多くなる季節には、ぜひオルニチン摂取を検討してみてください。オルニチンサプリメントは、「飲酒する際の1回だけ摂取」した場合でも、その効果を実感しやすいと言われています。上手に使えば、よりいっそう楽しいお酒が飲めるはず。ぜひ日常の生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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