日本人に不足しやすいアミノ酸の種類とは?摂取のコツもご紹介!

その他のアミノ酸

アミノ酸は、人間の体を構成し、健やかに保つために必要不可欠な栄養素です。

体内で合成することが可能な非必須アミノ酸や、体内で作り出すことができないために、外部からの補給が必要な必須アミノ酸、そしてたんぱく質の元になるのではなく、体内を自由に動いて働く遊離アミノ酸など、アミノ酸にはさまざまな種類が存在しています。それらをバランスよく摂取することが重要だと言えるでしょう。

とはいえ、毎日の食事の内容によっては、どうしても不足しやすいアミノ酸というものも存在しています。こうしたアミノ酸は、サプリメントなども上手に使って積極的に補いたいところです。

そこで今回は、日本人の食生活において、不足しがちなアミノ酸の種類について紹介します。それぞれのアミノ酸の働きや多く含む食材についても、ぜひ頭に入れておいてください。

リジン

リジンは、人間の体の中で非常にさまざまな役割を担っています。以下はその一例となります。

  • 免疫機能の向上
  • 体内のあらゆる組織の修復
  • タンパク質の生成
  • カルシウムの吸収促進
  • コラーゲンの形成
  • 肝機能の強化
  • 代謝の促進
  • 育毛促進

こうした役割を見てもわかる通り、リジンはたんぱく質を生成するだけではなく、免疫機能やカルシウムによる骨生成などにも関わっています。さらにコラーゲンや育毛に関連していることから、美容面での働きも非常に大きなものとなっています。

このようにさまざまな役割を担っているリジンは、体のタンパク質中に約2~10%含まれているもので、含有量は非常に多いと言えるでしょう。それだけ重要な物質ということなのですが、リジンは必須アミノ酸の一種。つまりは、人間の体内で作り出すことができないのです。

リジンにはこのような特徴があるため、私たちが健康的な生活を維持していくためには、リジンを絶えず補給し続けていく必要があります。

日本人にリジンが不足しやすいと言われているのは、主食である「米」に含まれるリジンの量がやや少ないためです。小麦を原料とするパン類や麺類においても、リジンの含有量は少なく、注意する必要があります。

リジンを多く含んでいるのは、肉や魚、豆類などです。主食と共にこれらの食材をバランスよく組み合わせることで、リジンの摂取量を増やすことが可能となります。

忙しいときに、おにぎりだけ、ラーメンだけ、菓子パンとジュースのみなんてメニューで食事を済ませようとする方は特に注意が必要です。

食事のバランスが穀類ばかりになってしまうと、途端にリジンは不足してしまいます。毎日の食事で補いきれない量を目安に、サプリメントで摂取するのがオススメです。

リジンが不足すると、下記のようなトラブルを起こしやすくなってしまいます。

  • 集中力の低下
  • 免疫機能の低下
  • 肝臓機能の低下
  • めまいや吐き気

気付かないうちに不足していた!なんてトラブルも少なくありませんから、きちんと意識する必要があります。

トリプトファン

トリプトファンは、リジンと同様に体内で作り出すことができない必須アミノ酸の一種です。体外から継続的に摂取する必要があります。トリプトファンが含まれる食材としては、以下のようなものが当てはまります。

  • 肉類
  • 魚類
  • 白米
  • 豆類

日常の生活の中で、バランスの良い食生活を意識していれば、まず不足することはないと考えられます。しかし忙しい毎日の中で食事のバランスが崩れてしまいがちな人や、普段から偏食気味な人は注意が必要だと言えるでしょう。

近年、トリプトファンの不足が問題視されるのは、トリプトファンがセロトニンの生成に深く関わっているためです。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質の一つで、ノルアドレナリン、ドーパミンと共に「三大神経伝達物質」と呼ばれることもあります。

ノルアドレナリンが伝達するのが怒りや興奮などの感情で、ドーパミンは意欲や好奇心などの感情をコントロールしています。人間の感情を大きく揺り動かす要素と言えますが、このような流れだけでは、どんどん心は疲弊していってしまうでしょう。

ここで登場するのが、セロトニンです。怒りや興奮、意欲や好奇心などが暴走するのを抑えて、心のバランスを保ってくれます。穏やかで安定した精神を保てるのは、セロトニンが正しく働いているからなのですね。

セロトニンがしっかりと働くことで、人の心はリラックスします。ストレスや不安から解放されて、質の高い睡眠をとることも可能となります。

またセロトニンは、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」を作り出すための材料としても使われます。寝つきを良くしたり、ぐっすりと眠れるようにしてくれたりするのが、このメラトニンの働きとなります。

忙しい毎日の中で、以下のような悩みを抱える方は非常に多くなってきています。

  • 疲れているはずなのに、ベッドに入ってもよく眠れない
  • 夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 不安感が抑えられない
  • なんとなくイライラしてしまう
  • 感情のコントロールが難しい
  • 以前は好きだったことに対して、意欲が持てない

こうした問題は、トリプトファンが不足することで、セロトニンやメラトニン量が減少していることから、生み出されているトラブルなのかもしれません。トリプトファンを含む食品を積極的に摂取するのはもちろんのこと、朝目が覚めたときに太陽の光を浴びること、食事をよく噛んで摂取すること、適度な運動を取り入れることも効果的だと言われています。

食事のバランスが崩れてしまいがちなときには、ぜひサプリメントでの摂取も検討してみてください。その他の習慣と同時に取り入れてみることで、セロトニンやメラトニンの分泌量を増やし、心安らかな時間を多くすることもできるでしょう。

トリプトファンをサプリメントで摂取するときには、朝に摂取するのがオススメです。体内に取り入れたトリプトファンを、効率よくセロトニンやメラトニンへと変換できます。睡眠不足や疲労蓄積が気になるときにも、積極的に摂取を検討してみてください。

メチオニン

日本人に不足しがちなアミノ酸、もう一つはメチオニンです。メチオニンも必須アミノ酸の一種で、体内で合成することができないため、食事やサプリメントから積極的に摂取する必要があります。

メチオニンが多く含まれる食品としては、以下のような食品が挙げられます。

  • 鶏肉
  • 牛肉
  • 羊肉
  • マグロ
  • カツオ
  • 牛乳やチーズ
  • 豆類

私たちが普段主食にしている穀類は、メチオニン含有量が低い食材として知られています。このため、主食とおかずをバランスよく摂取する習慣がない人にとっては、不足しやすいアミノ酸となっています。

またメチオニンが不足しがちな理由としては、体内のさまざまな場面で使われる機会が多いという点も挙げられます。

  • 肝機能の強化
  • アレルギーの原因であるヒスタミンの抑制
  • 脂質の代謝
  • 老廃物の除去
  • 発毛・育毛
  • 非必須アミノ酸のシステインを合成する

メチオニンは様々な場面で活躍しています。人間にとって、非常に重要な役割を果たしてくれているのですが、使用する場面が多ければ多いほど、体内で不足しやすいと言えるでしょう。

また特に注意していただきたいのは、日常的にアルコールを摂取している方です。メチオニンは肝臓内で働く機会も多く、大量のアルコールを摂取すると、その分解・除去のために大量のメチオニンが消費されてしまいます。

アルコールを摂取すると、体内で有毒物質へと変化します。それらを無毒化し、体外へと排出するための働きは、人間にとって非常に緊急性の高いものだと言えるでしょう。

本来であればそのほかの部位へとまわされ、健康や美容の維持に役立つはずだったメチオニンまでが、肝臓内で消費されてしまう可能性も高いのです。飲酒習慣がある方は、より積極的にメチオニン摂取を検討した方が良いでしょう。

メチオニンが不足すると、コレステロールが血管内に蓄積されて動脈硬化の原因になってしまったり、抜け毛の原因になってしまったりします。健康面でも美容面でも、非常にダメージが大きくなってしまいます。

まずは普段の食事から摂取できているメチオニン量を推察し、足りない分をサプリメントで補う方法をとるのがオススメです。自身の体内のアミノ酸のバランスを、良好に保ちやすくなるはずです。

シトルリン

シトルリンは、血管を通って、体内を自由に動く遊離アミノ酸の一種です。体内ではアルギニンから製造されるものの、外部から積極的に摂取することで、さまざまな効果が実感できるアミノ酸として、高い注目を集めています。

シトルリンがもたらす効果の一例は以下のとおりです。

  • 冷え症の改善
  • 勢力増強
  • 筋肉増強
  • 代謝アップ
  • 運動時のパフォーマンス向上
  • 疲労回復効果

シトルリンを摂取すると、体内で変化が起きる過程の中で「一酸化窒素(NO)」が産出されます。この一酸化窒素には血管をしなやかにして、さらに血管拡張作用があるので、血流が関わるさまざまなトラブルを予防する効果が期待できます。

また成長ホルモンの分泌を促進することで、筋肉や肌を健やかに保つためのサポートをしてくれることでしょう。筋肉増強に役立てることで、代謝をアップし、ダイエット効果を期待することもできます。

シトルリンは、含まれる食品が非常に限られており、推奨量を食べ物から摂取するのは難しいです。欧米各国では一般的なシトルリンサプリメントも、まだまだ一般的ではなく、不足しやすい環境にあると言えるでしょう。

シトルリンは、不足したからといってすぐに大きな問題を引き起こすわけではありません。こうした意味では、そのほかのアミノ酸と比較して「緊急性は低い」と言えるのかもしれません。

しかしシトルリンを積極的に摂取すれば、その分メリットが大きくなりますから、サプリメントなどでの補給も意識してみると良いでしょう。

日本人に不足しがちなアミノ酸はバランスよく摂取することが大事

いくつも種類があるアミノ酸の中には、日本人の食生活で全てを賄うのが難しいものも存在しています。足りないアミノ酸に的を絞って補給するのもオススメですが、「アミノ酸を効率よく働かせる」という視点で、摂取方法を工夫することも大切です。

アミノ酸の中でも、必須アミノ酸と呼ばれる9種類は、全てをバランスよく摂取することが非常に重要です。アミノ酸が働く仕組みは「桶の論理」と呼ばれていて、9種類のうち1種類でも不足しているアミノ酸があれば、そのほかの8種類も「不足している1種類分のみしか働けない」という特徴があるのです。

つまり、摂取量としては「リジンのみが不足している」という状況であっても、アミノ酸の働きとしては「全体的に不足している」という状況になってしまうというわけです。

アミノ酸をバランスよく摂取するためには、アミノ酸をバランスよく含んだ食材を積極的に摂取するほか、さまざまな食材を組み合わせて食べるというのも効果的な方法です。

とはいえどちらも、アミノ酸や食材の栄養素について、それなりに詳しい知識を有していなければ判断が難しいポイントでもあります。アミノ酸をバランスよく含んだサプリメントの摂取を検討するのもオススメです。

アミノ酸を効率よく働かせるためには、各種ビタミンのサポートも必須となります。アミノ酸サプリメントであれば、このようなポイントにもきちんと目を向けて作られています。特にビタミンBは、重要な役割を果たしてくれますから、ぜひ意識してみてください。

まとめ

日本人の食生活は、昔から主食である米を中心に、豆類を豊富に含んだ内容でした。これは米類では不足してしまいがちなアミノ酸を、豆類から補給するための昔からの知恵であったと言われています。

近年食生活の欧米化と共に、昔からの食生活のスタイルとは大きく変わってきています。これに伴い、不足してしまいがちなアミノ酸もいくつかありますから、普段の生活の中で意識することが重要です。

特にアミノ酸の中でも、必須アミノ酸と呼ばれるものは体外から取り入れるしか方法がありません。またこの必須アミノ酸をもとにして作られる非必須アミノ酸もありますから、非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

必須アミノ酸には9種類のアミノ酸が含まれていますが、全てをバランスよく摂取することが大切です。足りていないアミノ酸が一種類でもあれば、そのほかのアミノ酸も働かなくなってしまうためです。

足りていないアミノ酸を補うためには、毎日の食生活を見直すのが一番です。それが難しいときには、サプリメントで積極的に補うことも検討してみてください。

毎日の生活の中にアミノ酸パワーを賢く取り入れて、より健やかで健康的な生活へと導いていけることでしょう。

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